福井の秘境で心を整える|苔の道と白山信仰のパワースポット「平泉寺白山神社」へ

パワースポット

苔むす参道と静寂に包まれた杉林。そこに広がるのは、まるで異世界に足を踏み入れたかのような神秘の空間——福井県勝山市にある「平泉寺白山神社」です。

1泊2日の福井パワースポット巡りの旅で、越前大仏、永平寺とセットで訪れましたが、この場所は予想以上に心に残るスポットでした。

石畳の参道脇にはふかふかの苔が広がり、歩くたびに浄化されていくような感覚に。境内には本堂や社殿、御神木が静かに佇み、まさに「心が洗われる」という言葉がぴったり。

参拝コースは80分、60分もありますが、今回は、コンパクトに巡れる約40分のルートを歩いてきました。
御朱印もいただけるこの静謐な聖地を、たっぷりの写真とともにご紹介します。

平泉寺白山神社とは?

石の参道と白山神社と刻まれた石

福井県勝山市にある「平泉寺白山神社(へいせんじ はくさんじんじゃ)」は、約1300年前、奈良時代に泰澄大師(たいちょうだいし)によって開かれたと伝わるる場所です。
かつては「白山平泉寺」と呼ばれ、最盛期には僧兵8,000人を抱えるほど隆盛を極めた、越前の白山信仰の中心地でした。

現在は、苔に覆われた美しい石畳の参道や、静かに佇む本殿・拝殿・社殿が残り、訪れる人々の心を癒し整えてくれるパワースポットです。

  • 名称:平泉寺白山神社(へいせんじはくさんじんじゃ)
  • 所在地:福井県勝山市平泉寺町平泉寺56-63
  • 拝観時間:境内自由(無休)
         ※宝物殿や資料館は9:00~16:00(冬季休館あり)
  • 拝観料:境内は無料
         ※資料館は有料(一般300円・高校生以下150円)
  • 駐車場:あり(無料・普通車100台
  • 御朱印:社務所にて受付(9:00~16:00)
        御朱印帳を持参するのがおすすめです。

アクセス情報

🚗 車でのアクセス

  • 中部縦貫自動車道「勝山IC」から約15分
  • 敷地内に無料駐車場あり(50台程度)
    • 駐車場から参道入り口まで徒歩すぐ
    • ※冬季は積雪に注意が必要です

🚃 公共交通機関の場合

  • えちぜん鉄道 勝山永平寺線「勝山駅」下車
  • 駅からはタクシーで約10~15分
    • 路線バスもありますが本数が少ないため、タクシー利用が便利です

📝旅のヒント:
苔の参道は滑りやすいため、歩きやすい靴(スニーカーなど)がおすすめ。晴れの日も、木々の影でしっとりしている場所が多いので足元注意です。写真を撮るなら午前中~昼過ぎがベスト!

平泉寺白山神社の見どころ5選|苔の参道と龍の彫刻が織りなす神秘の空間

歴史と自然が調和した平泉寺白山神社では、心を整えるような静けさと、思わず立ち止まりたくなる美しさがあふれています。ここでは、実際に歩いて感じた主な見どころをご紹介します。

① 一の鳥居|時空を超える神域への入口

一の鳥居

参道の入口に立つのが「一の鳥居」。杉林の中にひっそりと佇み、まるで異世界の門のような雰囲気です。
太い柱と注連縄(しめなわ)が、結界の中へ入るという緊張感を高めてくれます。

この鳥居まで続く石の坂道は、かつて「精進坂(しょうじんざか)」と呼ばれていました。
その昔、この坂より上には魚の持ち込みが禁止されており、俗世から離れて心身を清め、慎んだ者だけが登ることが許されていたのです。

② 二の鳥居と苔の参道|神秘の道を歩く

苔の参道の先にある二の鳥居

一の鳥居をくぐってしばらく歩くと現れるのが、こちらの「二の鳥居」。
この鳥居は「両部鳥居(りょうぶとりい)」という形式で、神道と仏教が融合した神仏習合の時代の名残を今に伝えています。

もともとの鳥居は戦国時代の一向一揆によって焼失しましたが、1778年(安永6年)に再建されました。

中央の額には、「白山三所大権現」と記されていて、屋根がついているのは、この額を雨風から守るためだそうです。

鳥居の奥に続く苔の石畳の参道は、神秘的で不思議と懐かしい空気に満ちていて、自然と心が落ち着いていきます。

③ 拝殿と本殿|静謐に満ちた祈りの場

苔の参道を進むと、木造の拝殿が見えてきます。

苔の中にたたずむ拝殿

この拝殿、かつては現在の数倍もの規模を誇っていたそうで、京都の三十三間堂よりも大きかったと伝えられています。

静けさに包まれたその姿は、まるで自然と一体化しているよう。
手を合わせると、心の中のざわめきがすっと静まるような感覚になります。

④ 本殿(本社)|白山信仰の中心に宿る神の御座所

拝殿の奥に鎮座するのが、白山信仰の中心である本社(御前峰御本社)です

本社

この本社では、白山三峰の主峰である御前峰(ごぜんがみね)に祀られる女神、伊弉諾尊(いざなみのみこと)が御祭神として祀られています。
外観は白木の美しさを活かした落ち着いた佇まいですが、内部は彩色が施され、目を見張るような荘厳な装飾が施されています。

登り龍と降り龍

本殿の軒下には、立派な「昇り龍・降り龍」の彫刻があります。
繊細かつ迫力のある彫りに、つい見入ってしまいました。

本殿の内扉は33年に一度だけ開かれる「御開帳」があります。
次回の御開帳は、2025年(令和7年)5月
に予定されており、まさに貴重なご神縁を結ぶ絶好のタイミングです。

⑤ 石灯籠と苔のじゅうたん|絵画のような情景

苔のじゅうたん

境内のあちこちにある石灯籠も見どころのひとつ。
とくに苔が厚く重なった姿は、年月の積み重ねと自然の力を感じさせてくれます。
深い緑の中で、どこを切り取っても美しい一枚になります。

御朱印

社務所とその前にお守りなどが置かれている

参拝を終えたら、ぜひ立ち寄っていただきたいのが参道入り口にある社務所です。
こちらでは、御朱印やお守りの授与が行われており、旅の記念としてはもちろん、開運アイテムとしても人気です。

白山神社と書かれた御朱印

私がいただいた御朱印がこちら。
背景に青い龍のモチーフがうっすらとあしらわれていてとても美しいデザインでした。光に透かすと神秘的な雰囲気がより一層際立ちます。

御朱印の初穂料は300円(令和6年8月時点)で、書置きの形式でした。
御朱印帳をお持ちでない方でも、気軽に受け取ることができます。

📌 ワンポイント
・受付時間はおおむね9:00~16:00頃
・早朝や夕方は社務所が閉まっていることもあるので注意
・御開帳記念などの特別御朱印は期間限定の可能性があるため、掲示や公式情報を要チェック!

まとめ|静寂に包まれた福井の隠れパワースポットで心を整える旅

福井・勝山にひっそりと佇む平泉寺白山神社。
苔むす参道、歴史を語る社殿、そして荘厳な本社と龍の彫刻。
すべてが「浄化」と「癒し」に満ちた空間で、訪れる人の心をそっと整えてくれるような神聖なひとときでした。

今回は40分のショートコースでしたが、それでも十分に自然と信仰の力を感じることができました。
喧騒を離れて、自分と向き合う時間を持ちたいとき。そんなときに訪れてほしい、福井の隠れパワースポットです。

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